パフュームのチョコレイト・ディスコを聴いたりして、

わけもなくテンションをあげたくなるこの時期。

あれはたしか小学3、4年生くらいの頃だったと思う。

同じクラスに好きな男の子ができた。スラっと背が高くて

スキー部のその子は冬になるとゴーグル焼けをしていた。

ちょっとクールで、どちらかと言うと近寄りがたいタイプ。

席替えで奇跡的に隣になれたときはうれしくて、毎朝今日は

この話題を話そうと考えながら登校していた。

仲良くなれたわけじゃないけど、ぎこちないながらぽつぽつ

話した。

 

バレンタインが近づき、勇気を出してチョコレートを渡そうと

決めた。それまでもクラスの男子に義理チョコを渡したような

気はするが、本命は初めてである。

我ながらがんばったなと思う。

 

できるだけこっそり渡せないものか…歳の離れた姉に相談したところ、

英語で名前を書けばいい!ナイスアイディア。

当時、英語を読める小学生はほとんどいなかったはずだ。

近所の商店でチョコレートを買い、かわいくラッピングされた

小さな箱の裏にアルファベットで自分の名前だけ書いて当日の

朝早くその子のゲタ箱に入れた。

 

バレンタインの日は女子も男子もなんだかそわそわしている。

なんなら学校全体がそわそわした雰囲気だ。

教室でひとりドキドキする私。

大丈夫、きっとチョコを発見しても誰からかわからないだろう。

 

ついに友達たちと連れ立ってその子が教室に入ってきた。

手にチョコを持っている!

そして、裏に書かれた名前をはっきりと読み上げる友達。

きみ英語、読めたんか。

 

 

 

 

 


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