都会の絵の具

 

原宿へと続くゆるやかな坂の両側に、ケヤキの樹がのびのびと葉を広げて

いてなんだか公園みたい。歩いている人のスピードもゆっくりに感じる。

高級ブランドのお店が立ちならび、華やかなショーウインドを見ていると、

人形のように立っているドアマンと目が合ってびっくりした。

 

ここ何年か表参道にある美容院に通っている。

今までにないくらいおしゃれな髪形になっちゃうかも〜!と淡い期待を

抱いてイスに座る。ブローをしてもらい仕上がりを確認すると、鏡の中に

いるのはいつもとあまり変わらない自分なのだけど「表参道」ということが

気分的に重要な気がして、はりきって通っている。

 

最近のお気に入りスポットが表参道ヒルズのすぐ隣にある新潟館ネスパスだ。

その名のとうり新潟や佐渡の特産品が売っていて2階には観光センターもあり、

旅の相談もできる。佐渡に行くようになってから新潟がぐっと身近になった。

佐渡バターや、わかめ、都会の真ん中で見慣れたものに囲まれてほっとする。

これこれと、店内の中央につまれているワダコメのかりんとを買う。

佐渡で作られている素朴なかりんとうで、パッケージに書かれている

「かたいです」という言葉を裏切らないそのかたさに、ハマってしまった。

 

いつ行っても混んでいて、ここに来ている人は新潟出身なのか、それとも

私と同じ新潟ファンなのか不思議だ。心の中で木綿のハンカチーフが流れる。